・英文解釈の問題集って何をやろう?
・どのレベルから始めるべきかな?
今回はこんな悩みを解説します。
✔記事の内容
レベル別のおススメ問題集
英分解釈の問題集は、他の分野に比べて種類はそこまで多くはありません。
しかし書籍のシリーズや執筆の先生が少ないからこそ、内容から相性のよい書籍を探すのは非常に大切です。
この記事を読んでいただければ、自分がどのようなポイントで問題集を選べばいいのかが分かると思いますよ!
早速行きましょう!
目次
英文解釈の問題集を選ぶ前に
まず、問題集を選ぶ前に知っておいてほしいことを3点お話しします。
これを前提として、英文解釈の学習に取り掛かってくださいね。
相性のよい問題集は、人それぞれ
問題集紹介の時には必ずお伝えしていますが、書籍との相性は人によって全く違います。
今のレベル・目標のレベル・解説の相性・レイアウトの相性…など、相性は様々な要因から判断されるからです。
人が絶賛しているもの・ネットで非常に評価が高いものが、自分にも良いとは限りません。
出来れば書店などで実際に手に取り内容を考慮し、最後は自分の目で判断するものと考えてください。
まずは単語・文法の完成を
英文解釈の練習に入る条件は「単語・文法がある程度完成していること」です。
基準としては、単語は少なくとも基礎1冊、文法は概念理解と問題集を1冊ずつこなしているのが理想です。
英分解釈ではこの2つの力をフルに使い、文構造を考える練習をするため、知識が乏しいと効果が半減してしまいます。
まだ完成していなかったり、問題集に触れてみて知識が足りないと感じるのであれば、一度基礎に戻って固め直しましょう。
あまり背伸びをしない
英分解釈の練習は、中盤から後半にかけて最も時間をかけて行います。
問題集の数でいえば、平均2,3冊はやってもらいますので、最初はあまり背伸びをせず「少し簡単めかな?」と思う書籍を選んでください。
下で紹介する書籍でいえば、少なくとも入門・基礎レベルで1冊は触れておきましょう。
レベル別 おすすめ問題集紹介
それでは、書籍の紹介に移ります。
自分がどこから始めればいいのかは、各項目に【レベル感】を記載していますので、参考にしてください。
ちなみに、書籍の名前にある「入門」や「基礎」といった言葉は、かなりズレがあるのであまり信用しないでください笑。
①入門レベル(偏差値~50程度)
【レベル感】
共通テスト・マーク模試で50%前後。
中学レベルの単語を中心とし、読解で重要になる文法の復習をメインにしています。
右から左に英文を読んでいく読解の初歩が学べます。
読解で重要となる関係詞や句・節などにポイントを絞り解説をしています。
SVOCなどの文法用語を極力出さないのも、初心者にはありがたいです。
確かに網羅性はないので演習材料は必要ですが、今まで英語は暗記だと思っていた人にとっては、勉強の仕方を大きく変えてくれるでしょう。
こちらは文法項目ごとの目次となっているため、網羅性は高いです。
特に第1,2章の文型判断については、英文解釈の考え方や基礎が詰まっていますので、ここだけでも読む価値があります。
②基礎レベル・講義形式(偏差値50~55)
【レベル感】
共通テスト・マーク模試で60%前後。
文面が講義形式の問題集です。到達点は共通テストや中堅私大くらいです。
例文は中学レベルが中心ですが、演習や発展問題では入試レベルも織り交ぜています。
講義形式の基礎参考書では、分かりやすさ・網羅性・解説レベルの深さなど、最もバランスが良いと感じます。
単語一辺倒の勉強だった人には、スッと読解のやり方が見えてくるでしょう。最初の1冊としてはお気に入りの書籍です。
他に比べても非常に薄い本ですが、読解のためのコンセプトが非常によくまとまっています。
解説はやや硬派という印象なので、ある程度読解力のある人や、著者である西きょうじ先生の講義を受けている人の復習用と言った印象です。
スタディサプリ関正生先生による英文解釈の書籍です。
あっと言わせる解説が目白押しと思いきや、この本は非常に硬派な解説が売りです。
関先生の文法の映像講義を受けてからだと、より理解度が増すと思います。
③基礎レベル・演習形式(偏差値50~55)
【レベル感】
共通テスト・マーク模試で60%前後。
②と比べると、演習量をメインにした問題集です。①や講義形式本の後の練習材料としてや、力がある人の1冊目として有効です。
どちらも「入門」と書籍名についていますが、決して「初学者用」という意味ではありません。
2019年7月に大幅改定され、ドラゴン・イングリッシュで有名な竹岡先生による執筆となりました。
演習量と解説の質・網羅性を兼ね備えていて、どんな学習者にも安心してお勧めすることができます。
有名な英文解釈の技術シリーズです。
昔は短文形式の演習用問題集としておすすめしていたのですが、最近は上の「入門英文問題精講」が発売されて分が悪くなってきました。
理由は以降にある同シリーズの書籍のところで解説します。
④標準レベル(偏差値55~60)
【レベル感】
共通テスト・マーク模試で70%前後。
大学レベルでは、マーチや地方国公立大までの人はここまで十分でしょう。
単語・構文レベルは上がってくるので、②③レベルの精読力があるのは前提です。
同シリーズの特徴としては、構文解析の詳しさと見開き1ページ完結の解説です。これはどのレベル帯でも統一されています。
解説が少ないという意見もありますが、演習量と見やすさに力を入れており、演習用の問題集としてはむしろこの形の方が良いとも感じます。
確かに単語レベルの高さと、解答の意訳は気になりますが、これについていけなければ合わないという筆者の意見と捉えましょう。
上下2冊で140問ありますが、その分網羅性と解説の量は兼ね備えています。
最初に例文がまとまっているのも、案外復習にはありがたい構成です。
「入門英文問題精講」の解説が気に入った人は、こちらを検討してみましょう。
⑤応用レベル(偏差値60~65)
【レベル感】
共通テスト・マーク模試で80%以上。
難関国公立大・早慶上智などを目指す人の最後の練習材料です。それ以下の大学であれば不要です。
ここまでくると、詳しい解説を売りにしたものはないですが、そもそも必要ないでしょう。
どれも難問揃いですから、やり切ったときは自信を持ってください。
同シリーズの最上位です。形式は基礎と全く同じなので、続けて演習をするなら選択でしょう。
ただ演習項目には被りがあるので、その部分は復習と思ってやってください。
相変わらず単語レベルと解答の意訳の高さは健在ですが、難関大志望ならばむしろ対応していかなければならない内容でしょう。
※このシリーズへの感想をまとめると
・「超入門」「入門」:形式的に初学者が独学でやるにはあまり向いていない印象です。
・「基礎」「無印」:相性が良ければ練習材料として非常に良いでしょう。
昔ながらのB5サイズの問題集で、英文の古さやレイアウトの見にくさはありますが、とにかく収録されている問題数が多くコスパ最強です。
学校で採用されているところもまだ多く、これ1冊を完璧にやり切れば絶対の自信がつくでしょう。
中身を見れば分かりますが、間違いなく「基礎」ではありません笑。
「50問しかない?なんだポレポレって?」と思うでしょうが、重要項目を何度も出てくるようにしたりと、効率を非常に重視した問題集です。
上2つの書籍の量が多いと思う人や、和訳問題がそこまでない難関私大を狙う人なら、むしろこちらの方がいいでしょう。
姉妹書である「基本はここだ!」をやっていなくても通読はできますが、出来ればざっと読んでおくといいかもしれません。
⑥番外編 余裕のある方
これ以上の問題集を一応紹介しておきますが、ほとんどの方はやる必要はありません。
京大・阪大・一橋大など、最難関大で英文和訳を求められるならばおすすめする本です。
倒置や省略など、英文和訳に出やすいポイントなどの解説が秀逸です。
大学受験用ではないですが、今売られている書籍の中で、一番詳しく構文解析を説明している本だと思います。
確かに疑問の余地を一切残さない解説は見事ですが、受験にここまで必要なのかと言われると…。
故・伊藤和夫氏による書籍で『英文解釈教室』と並んで、バイブルとする方もたくさんいらっしゃいます。
ただ量・質ともに相当なものなので、英語にしっかり時間を取れる方のみが対象です。
まとめ
今回は英文解釈の演習でおすすめの問題集を、レベル別に15選という形で紹介しました。
気になる書籍は見つかったでしょうか。
最初にもお伝えしましたが
・相性の良い本を自分の目で選ぶこと
・あまり背伸びをしないこと
が大きなポイントです。
ここをクリアできれば、読解攻略に大きく近づいているはずです。
是非頑張ってください!