ずっと英語の勉強はしているけど全然できるようにならない…
スムーズに会話している人を見るとすごいなと感じる…
仕事で英語が必要になって絶望…
などなど、日本人にとって英語に関する悩みはつきないと思います。
私自身も中高生の頃は、英語の取り組み方に悩まされてきました。
今回は、なぜ日本人が英語を苦手にするのかについて、根本的な原因をお話しようと思います。
目次
日本人が英語を得意としない3つの原因
日本人の英語力は世界と比較して低いとされています。
EFによる英語能力指数ランキング(https://www.efjapan.co.jp/epi/%E3%80%80/)では、世界100か国中53位で、能力レベルも「低い」となっており、近年はこのランキングで減少傾向にもあります。
私が考えるに、その理由は大きく3つあると思います。
①日本人がそもそも英語を必要としていない
②日本語自体が他の言語と離れすぎている
③正しい学習法が浸透していない
順番にお話しします。
①日本人が生きるために英語を必要としていないから
皆さんが日本で生活をしていて、困ったことに度々出くわすと思います。
ただその中で「英語ができなくて死ぬほど困った!」ということは、ほとんどないでしょう。
日本は母国語で教育ができる国
皆さんは中学、そして進学するなら高校・大学と「(当然ながら)日本語を使って勉強」をしてきたと思います。しかしこれが当たり前ではない国・言語はたくさんあります。
以前テレビを見ていてなるほどと思ったのは、
母国語には、光合成とか経済とかの言葉はなかった。他の言語で学ぶしかなかった。
というフィリピンの方の言葉です。
確かにこのような単語の概念がなければ、中学レベルの理科社会の学習はもちろん、大学教育なんてもっての外です。
英語が無いと学ぶことができない、知識を得て人生を豊かにすることができない。
良くも悪くも、日本人はそもそも人生をかけてまで英語を習得する必要がない、というのが1つ目の理由です。
②日本語が他の言語と比べて大きく違う
2つ目は言語としての違いです。
ヨーロッパの言語は、歴史や地域によって多くの共通点があります。一例をあげると以下の通り。
・ゲルマン語派:英語、ドイツ語、オランダ語など
・ラテン語派:フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語など
また地域が違っていても、ヨーロッパは地続きのため発音や文法が似通っていることが多く、他言語の修得はそこまで難しくないそうです。
一方の日本語はと言うと、このような言語とは似ても似つかない存在です。
唯一の親戚ともいえる、漢字の発症である中国も発音や文法は全く異なり、言葉として大きく異なりますよね。
やっぱり文法の違いは大きい
何がそんな違うのか。一番にあがるのが、日本語には存在しない英文法の違いでしょう。
三単現のS、Theの感覚、時制の表現、動詞の変形、後置修飾…
学生時代に苦しめられたものが多いと思いますが、中でも一番の違いは「語順」だと思います。
英語は語順の言語
高校英語で初めに習う「5文型」は、多くの人が知っていると思います。
3つ目に当たる「SVO」(※S=主語、V=述語、O=目的語)で説明をすると以下の通りです。
【英語の場合】
S V O
I study English.
【日本語の場合】
S O V
私は 英語を 勉強しています。
英語と日本語では、このようにVOの関係が逆になります。
そのため、頭の中で日本語で考えた文章を、全く違う語順で発信しないといけないことになります。
このように考えると、そりゃ難しいに決まっていますよね笑
③正しい学習法が浸透していないから
1,2番目は文化の違いですが、最後は方法論についてです。
ネットや本屋で英語の学習法について調べると、ビジネス色の文言が多すぎると感じます。
大きくわけると以下の2種類です。
やればできる!という精神論を押したもの
英語に毎日触れよう!
どんどん英語を使ってみよう!
英語を好きになってみよう(?)
もちろん大事なことなのですが、これだけでは流石に…
楽にマスターしよう!という効率的学習を押したもの
「1週間で英語が話せるようになる」
「24時間で高校英語を復習する」
「haveだけで会話はできるようになる(?)」
きっかけとしてはいいと思いますが、これが本当なら誰も苦労しませんよね…
2015年段階で、語学ビジネスは約8200億円の市場規模となっており、非常に大きなマーケットです。
そのため、英語自体が学ぶためのものからビジネスのためのツールになっていると感じます。
第二言語習得には、本来莫大な時間と労力を必要とします。
日本人が英語を習得するには、約2000時間が必要と言われており、1日2時間欠かさずやったとしても、3年程かかる計算です。
甘い言葉に流されることなく、年単位で継続と反復をする覚悟が必要です。
まとめ:正しい努力を継続すること
今回は、日本人が英語を苦手とする根本的な原因について3つお話しました。
自分ではどうしようもない外的要因を紹介したので「じゃあできないのは仕方ないのか」と思うかもしれません。
しかし逆に言えば、ある程度使えるようになったときの優位性は計り知れません。
時間と労力はかかりますが、正しい方法で努力を継続すれば、英語は必ずできるようになります。
是非覚悟を持って取り組んでほしいと思います!